珈琲の自家焙煎で、納得の一杯をいただく方法

2020/01/16

こんにちは、宮崎ゆうです!

この2ヶ月、週に何度も自家焙煎を繰り返してきました。喫茶店を見つけるたびに入店し、休日はイベントに出入りしてひたすら飲み比べ、コーヒー関連の本を読み漁り、家に帰れば自家焙煎の豆をひたすら消費する生活。

この前見た夢では、珈琲豆に混じって手網に閉じ込められた私が強火で焙煎されていました。いみがわからない。

ちょっとしたカフェイン中毒ですが、おかげさまでだいぶ詳しくなった気がします。自家焙煎もかなり、うまくなりました。初心者と言われる段階からはたぶん脱して、みなさんにお見せしても恥ずかしくないレベルになった(はず……)

ということで、昨年11月に始めた自家焙煎の連載も今日で最終回です。2ヶ月間みっちり焙煎に焙煎を重ねた成果を、みなさんにご報告しようと思います。今更出し惜しみすることもないので、全てお話ししていきます。

それでは早速、いってみましょう!

ついにできた、納得の一杯

これが、美味しいんです……! この味を求めていました。オレンジのような酸味、紅茶のような上品な舌触りと香ばしいような苦味、それらを包み込む丸い甘さ。

焙煎もさほどムラなく、綺麗に仕上がったように思います。豆を食べてみると、多少の苦味と強い酸味。エグさは全く感じられません。悪くない、むしろ良い。納得の一杯です。

ポイント1:ハンドピッキング

最終回なので、全部書きます! どうやって、この一杯にたどり着いたか。

今回はルワンダのスペシャルティコーヒーを使用しました。ルワンダの豆は酸味が綺麗で、浅煎りには本当に適しているように思います。

今回の豆ですが、スペシャルティと呼ばれるだけあって欠点豆はかなり少ないです。ただし、それでもあります。

ここだけの話、欠点豆を取り除くのは結構面倒です。面白い作業ではありませんし、わりと時間も掛かります。(いろいろな事情でハンドピックをやっていないお店もあると聞きます)

これは2ヶ月間で溜まった欠点豆(のごく一部)です。結構ありますよね。スペシャルティコーヒーと呼ばれるものでも、私は1割以上は欠点豆としてはじきます。物によっては半分以上が欠点豆の場合も。そう考えると商売上は、ハンドピックは徹底しないほうが儲かるのかもしれません。

貝殻豆とか、

虫喰い豆とか、

生育不良

カビ

自家焙煎の場合は、きちんと取り除くのが吉です。

欠点豆が含まれていると露骨に味が悪くなります。貝殻豆や生育不良の豆は焙煎の時に黒焦げになってしまいがちですし、虫喰い豆やカビ豆はもはや身体にも悪そうです。

だからこれは、真面目にやりましょう。(買うときは、真面目にピッキングをやっているお店で買いましょう)

結局は手間を惜しまないことが肝心なのかもしれません。

ポイント2:焙煎度合い

以前、こういう記事を書きました。敢えて同じ豆を使って、いろんな焙煎度合いを試してみたものですね。(ちなみに、この実験は結構疲れました)

こちらは実験結果。本当に、驚くほど味が変わります。ルワンダの豆といえば、酸味強め、苦味弱めのスッキリなイメージがありませんか? 実は、焙煎度合いによっては、マンデリンのようなどっしりしたオイリーな印象に変わることもあるんです。

今回は、ハイローストで仕上げました! 素直にルワンダの良さを引き出したいと思ったので、焙煎度合いは比較的浅めです。深煎り豆はそれはそれで美味しいのですが、豆の持つ個性が迷子になりがちです。

焙煎のポイントは、とりあえずは3つ!

  • 怖がらずに、強火で焼くべし!
  • 初心者のうちは深煎りを狙わない!
  • 最後は直感に従え!

失敗を繰り返す中で、私が見つけた3法則です。とりわけ大切なのは、コンロの火力を最強に設定した上で、手網を火に近づけて焙煎すること。迷ったときは大抵、あと5cm火に近づけます。

それを念頭に、ひたすら手網を振っていきます!

慣れてきたら、手網の振り方にもひと工夫

私は手首の力を抜いて焙煎しています。手首の力を抜いて腕を大きく前後させることで、手首が軸となって、網が立体的に揺れます。中の珈琲豆が踊るように動き回るので、ムラなく火が回ります。

やりすぎて手首を痛めないように、お気をつけてください。

ポイント3:抽出法のいろいろ

今回のコーヒーは、ペーパードリップで淹れました。慣れている分、安定した味が出せるので……! せっかくうまく焙煎できたとしても、ドリップで失敗すると台無しになります。ここは安全を期していつものペーパードリップを選びました。

でも、他の方法も色々あります。

ネルドリップは、油分も含めて全て抽出できます。コーヒーの味を丸ごと楽しめるので、なんだかちょっと、贅沢な気分になれます。表面に油が浮かぶのは、ネルドリップならではなのかもしれません。

サイフォンは、香りが立ちやすいです。香りを楽しむときには素晴らしい器具ですね。

トリッキーな特徴としては、手を加える余地があまりないので比較に便利です。ペーパードリップでありがちな、お湯を注ぐ勢いがブレるとか、抽出時間が前後するとか、そういったことが発生しづらいので。

そのほか、ウェーブフィルターも時々使います。

ウェーブのヒダヒダからお湯が抜けやすいので、比較的すっきりとした味になります。

もっとも、抽出法には優劣はありません。それぞれの特徴を把握した上で、好みに合わせて使い分けると、毎日美味しい珈琲が楽しめます。

最後に

実は、この連載企画をはじめたとき、最終回は「最高の一杯」にする予定でした。ただ、やっていくうちに芽生えたのは、「最高」を求めるのは違うんだろうなあという素朴な感覚です。

もちろん、コーヒーは平等に全部美味しいだなんて言うつもりはありません。やっぱり「これは違うな」と思うことは正直あります。ただ、「これは違うな」の中にも2種類あります。「好みじゃない」と「おいしくない」です。

前者は好き嫌いの問題ですが、後者は基本的なレベルの問題で、最低水準をクリアしていないことを意味します。

だったら、この連載のゴールは、最低水準をクリアして、「納得の一杯」を淹れられることなのかな、と思いました。「最高の一杯」は、納得の味が安定して出せるようになった上で、そのうち出逢うものなのかもしれません。その日に向かって、これからもカフェインを摂取しつづけようと思います。

2ヶ月がんばって、やっと納得できる味が出せるようになりました。連載はこれで終了ですが、これからも自家焙煎はつづけていきたいと思います。

この記事の著者紹介

宮崎ゆう
宮崎ゆう
平成生まれのフリーライター、宮崎ゆうです。大学院修了後、民間企業勤務を経て独立。コーヒーと日々向き合い、コーヒーの記事を書いています。直近の目標はコーヒーを極めるためにエチオピアに行くこと。
カテゴリ:コーヒーコラム
| 投稿日:2020年01月16日 |
投稿者: