コーヒーの飲み過ぎ、どこまで注意すればよい?

2019/12/05

過去には、身体に悪いというイメージもあったコーヒー。

最近になって、コーヒーはむしろ健康によい、との研究報告が増えています。

コーヒー好きにとっては朗報ですが、やはり飲みすぎは身体によくない気がします。

一体、コーヒーは何杯からが飲み過ぎでしょうか。

飲みすぎるとどんな症状が出るのでしょうか。

毎日楽しむコーヒーだからこそ知っておきたい、コーヒーの飲み過ぎによる健康への影響。

さまざまな情報が溢れる今、自分にとってのコーヒーの適量を探ってみましょう。

コーヒーを飲み過ぎるとどうなる?

コーヒーを飲み過ぎると、どのような症状が現れるでしょうか。

個人差があるので一概には言えませんが、以下のような症状が現れることがあります。

  1. 胃がもたれる
  2. 眠れなくなる
  3. 頭が痛くなる
  4. 吐き気がする
  5. 下痢になる
  6. 動悸が起きる
  7. 心拍数が増える
  8. めまいが起きる

こうした症状の主な原因は、コーヒーに含まれる成分「カフェイン」の摂り過ぎにあると考えられます。

カフェインは適量であれば健康への問題はありません。

しかし長期に過剰摂取すると、人によっては高血圧リスクが高くなることがあります。

また妊婦が高濃度のカフェインを摂取した場合には、胎児の発育を阻害して低体重となる可能性があります。

コーヒーに含まれるカフェインの量

コーヒーの飲み過ぎにおいて特に注意したいのは、カフェインの過剰摂取による健康への影響です。

それでは、コーヒーにはどれくらいのカフェインが含まれているのでしょうか。

食品安全委員会のファクトシート「食品中のカフェイン」

http://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf

によると、コーヒー粉10gを熱湯150mlで抽出した場合

「コーヒー100mlあたりのカフェイン量は60mg」です。

ただし、コーヒーを飲むときのカップやマグの容量によって、摂取するコーヒーの量もカフェインの量もかなり変わってきます。

一般的には、コーヒーカップには120〜140ml、マグカップだと200〜250mlのコーヒーが入ります。

すると一杯のコーヒーで摂取されるカフェインの量は

コーヒーカップ(120ml)なら 72mg

マグカップ(240ml)なら   144mg

という計算になります。

コーヒーの焙煎度合いや淹れ方によっても、カフェイン量は変わってきます。

  • 浅煎りコーヒーは、深煎りコーヒーよりカフェインが多い
  • エスプレッソは、レギュラーコーヒーよりカフェインが少ない
  • インスタントや缶コーヒーにも、レギュラーコーヒーに近いカフェイン量が含まれる

といったことも覚えておくとよさそうです。

カフェイン摂取上限からコーヒーの飲み過ぎを知る

それでは、健康上問題のない、最大カフェイン摂取量はどれくらいなのでしょうか。

実は現在、日本でカフェイン摂取の上限は設定されていません。

カフェインに対する感受性は個人差が大きく、健康に及ぼす影響を正確には評価できないからです。

それでも、コーヒーの飲み過ぎによるカフェインの摂り過ぎを避けるには、何らかの目安がほしいところです。

そこで、海外で設定されているカフェイン摂取上限をもとにして

「健康に悪影響のない、1日あたりの最大カフェイン摂取量」をまとめてみました。

健康な成人:400mg/日以下

1日あたりコーヒーカップなら6杯まで

マグカップなら3杯まで

妊婦や授乳中の女性:200mg/日以下

1日あたりコーヒーカップなら3杯まで

マグカップなら1.5杯まで

ここまでが適量、これより多いと飲み過ぎ、として一つの目安にしてみてください。

コーヒー以外の食品に含まれるカフェインにも注意

ところで、カフェインはコーヒー以外にもさまざまな食品に含まれています。

日本茶、紅茶、エナジードリンク、コーラ、サプリメント、ガムなどです。

さらに、カフェインは風邪薬などの医薬品にも含まれていることがあります。

カフェインを含む食品や医薬品を組み合わせて飲んだり食べたりすることで、知らないうちにカフェインを大量に摂取してしまう可能性があります。

特にエナジードリンクには、コーヒーの2倍のカフェインを含むものもあります。

エナジードリンクを1日に何本も飲まない、エナジードリンクを飲んだ日はコーヒーやお茶なども飲み過ぎないのがよいでしょう。

またカフェインを含む薬をコーヒーやお茶で飲むことも、カフェインの摂り過ぎにつながるので避けましょう。

先ほどご紹介したコーヒーの飲み過ぎの目安も、あくまでコーヒーだけからカフェインを摂取する想定のものです。

カフェインの急性中毒を予防するためには、コーヒーの飲み過ぎだけでなく、カフェインを含む食品すべての摂り過ぎに注意しましょう。

デカフェという選択

カフェインは気になるけれどもコーヒーは飲みたい。そんな場合はデカフェを選ぶのも一つです。

デカフェとは、コーヒーの生豆からカフェインを除く処理を行なったカフェインレス・コーヒーのこと。

従来のデカフェは、風味において通常のコーヒーに劣り、デカフェはおいしくないとの印象がありました。

しかし最近はうれしいことに、デカフェの風味が改善されて、「おいしいデカフェ」も増えてきました。

妊婦などカフェインを控えたいがコーヒーは楽しみたいという方は、デカフェを選択するとよいでしょう。

質のよいコーヒーを適量で

コーヒーの飲み過ぎでは、特にカフェインの摂り過ぎに注意する必要があることをお伝えしてきました。

しかし、カフェインからの影響の受けやすさには個人差があります。

少量のコーヒーでもカフェインからの影響を受けやすい人もいれば、いくらコーヒーを飲んでも平気な人もいます。

ご紹介したカフェイン摂取上限を目安に、お酒と同様「コーヒーの適量」も普段から知っておきたいものです。

最後に、古く酸化したコーヒーは胃に負担をかけます。

たくさんコーヒーを飲みたい人こそ、新鮮で質のよいコーヒーをお勧めします。

コーヒーの飲み過ぎは控えつつ、健康的に毎日のコーヒーを楽しみましょう。

カテゴリ:公式サポーター投稿記事
| 投稿日:2019年12月05日 |
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