コーヒー豆を冷凍すれば、2週間後も新鮮な味を楽しめます

2019/11/25

豆を新鮮なまま保存したいと考えたとき、

誰もが一度は思いつく方法。それが冷凍です。

もちろん、お店で買ってきたコーヒー豆は、理想を言えばすぐに使ってしまうのがいいです。

2週間以内に飲みきるのが良いと言われていますが、可能なら1週間くらいまでが一番美味しく飲めます。

要するに、一度焙煎してしまった珈琲豆については鮮度が大事ということです。

ただ。

そうは言っても、諸般の事情がありますよね。

そんなに珈琲を嗜まない方もいらっしゃるでしょうし、お店の事情で200g単位でしか売ってくれない場合もあります。

そんなときのために冷凍保存は有効なのか。

徹底検証してみました。

コーヒー豆を冷凍する意味は何なのか

珈琲豆を上手に保存するためには、3つのことに気をつける必要があります。

「吸湿防止」「酸化防止」「香りの維持」です。

一般に冷暗所保存というのは、密閉した上で行うと前の2つ、すなわち「吸湿防止」「酸化防止」につながるわけですが。

さらに、状態変化のスピードを遅らせ、珈琲の品質が変化するのを防ぐためには冷凍が有効だと考えられます。

つまり冷凍というのは、その3点をストイックに守るために行うものです。

だから当然、冷凍庫に入れる際には密閉容器に閉じ込める必要があります。

一方で、インターネットで調べていると、そもそも冷凍しても意味がないという意見も見つかります。

もしくは、冷凍庫には入れるべきではないという意見もありました。

実際のところ、どうなのでしょうか。

コーヒー豆を冷凍することについて、専門家の意見

ここで、専門家のお知恵を拝借しましょう。

結論から述べると、

珈琲豆を冷凍することは「効果はある」としている専門家の方が大半です。

たとえばコーヒー研究の第一人者である旦部幸博先生によれば、家庭でコーヒーを保存する上でもっとも大切なことは「気密性を保つこと」だと言います。気密容器に入れて冷凍すれば、長期保存に有利であると主張しています(旦部幸博『コーヒーの科学』)

株式会社堀口珈琲の伊藤亮太氏は、賛否両論あるとしながらも、

「保存性を向上させる手段として家庭で実践できて効果があるのは温度を下げること、特に冷凍保存でしょう」と述べています(伊藤亮太『常識が変わるスペシャルティコーヒー入門』)

その他、手元にある本を10冊ほど見てみましたが、珈琲豆の冷凍に関して否定的な意見は見当たりませんでした。

概ね専門家の意見は、コーヒー豆の長期保存には冷凍が向いていると考えていいでしょう。

もちろん、冷凍保存は解凍時に一気に温度が上がることから、そのタイミングで吸湿してしまい、劣化が一気に進むという懸念はあります。

よって、一度冷凍したものを常温に戻して更に保管するのは、やめた方がいいです。

使う分だけをさっと取り出して、残った分は気密性を維持したまま冷凍庫に戻すようにしましょう。

ただしその点にさえ気をつければ、コーヒーの冷凍は奏功するはずです。

実験してみたら、驚きの結果が

文字情報だけでは信用できない性格なので、

実際に実験してみました。

用意した豆は、11月2日に私が焙煎したもの。

焙煎の3時間後にジップロックで密閉し、更に機密性の高い容器に入れて、冷凍庫に寝かせました。

寝かせること2週間半、実験日は11月19日です。

(冷凍庫から出してきた豆。キンキンに冷えています)

大抵は1週間以内に飲みきってしまうのですが、

実験のために(泣く泣く)冷凍庫に眠らせていました。

そんなことはどうでもいいですね。

豆が湿気を吸わないように手早くミルで粉末状にします。

お湯の温度は91℃。

冷凍コーヒー豆の冷たさを考慮して、いつもより少し高めでの抽出です。

わ、膨らんだ!

これ、私自身も結構驚きました。

普通、これだけ時間が経ったら、膨らみはほとんど見られないものです。

2週間以上保管しておいたら普通は、

ボスッていう寂しい音とともに真ん中が窪んでしまうものなんですが。

そうか、これが冷凍庫の力なんですね……!

冷凍保存、もしかして、ものすごく効果的かもしれません。

いや、でも、まだ納得するのは早いです。

肝心の味が悪くなっていては、冷凍の効果があるとは言えません。

湯温以外はいつも通りに淹れました。

早速飲んでいきましょう。

まず香りから。

こちらは、少し酸が強くなった気がしますが、かなり良好です。

焙煎直後のコーヒーと比べると多少の劣化はありますが、それでも比べないと分からないレベルです。

どう考えても常温放置の豆よりも優秀です。

味についても、ほとんど劣化を感じませんでした。

煎りたてと変わらず、美味しいです。

珈琲豆は冷凍保存すべきなのか

簡単にまとめておきます。

結局のところ、どうなのか。冷凍保存すべきなのか。

結論から言うと、冷凍保存は有効な保存方法です。

ただし、冷凍保存したコーヒー豆を使う場合いくつか注意点が必要です。

まず、一度冷凍保存した場合、解凍しての保存は不可です。

冷凍庫から取り出したら、そのまま使いましょう。

一度冷凍した限りは、室温に戻しての保存はやめてください。それをするなら初めから室温で保存しておいた方がいいです。

また、冷凍豆はそのまま粉にして抽出できるのですが、

その際にはいつもよりも少し高めの温度でお湯を注いでください。

かき氷にお湯をかけるくらいの感覚で。

ただ実際には、この温度設定がなかなか難しいのです。

私の場合は先ほどはうまくいきましたが、もう一度新しく淹れたところ、少しエグ味が感じられました。

こちらは要研究です。

ただそうした注意点はあるにせよ、常温保存では得られない新鮮さがありました。

是非みなさんも、飲みきれない量のコーヒー豆を買った場合には、冷凍保存を試してみてください。

この記事の著者紹介

宮崎ゆう
宮崎ゆう
平成生まれのフリーライター、宮崎ゆうです。大学院修了後、民間企業勤務を経て独立。コーヒーと日々向き合い、コーヒーの記事を書いています。直近の目標はコーヒーを極めるためにエチオピアに行くこと。
カテゴリ:公式サポーター投稿記事
| 投稿日:2019年11月25日 |
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